旧ラフォーレの話

2021.01.02
ピザレストラン開業

旧ラフォーレに集っていた人々

当店「ラ・ボエーム」は、3年半ほど前まで別の経営者が「ラフォーレ」という喫茶店を営んでいた場所、即ち居抜き物件です。そもそも3年半前に熱海周辺の中古別荘を探した時に不動産屋がこの物件を紹介してくるまで,伊豆の山の中で店を始めることなど考えてもいませんでした。その意味ではラフォーレの存在とそれとの出会いは我々の今後の人生の過ごし方を決めたと言ってもいいと思います。そのラフォーレは長いこと地元の人々に愛されてきた存在だったことが徐々にわかってきました。今でもラフォーレの常連だったお客さんがみえて当時の様子を懐かしそうに語ってくれます。また、店に来たお客さんが友達に電話で「今、ラフォーレにいるんだけど、、、」と言っていることがよくあります。それだけ皆さんに愛された店だったと思います。前のオーナーはもう80才を過ぎているご婦人ですが、この山ではかなり名の知れた名物ママだったようです。私も購入の際とその後に何度かお会いしましたが,非常にはつらつとした方でかなりやり手のようにお見受けしました。なんでも昔は銀座に店を6件持っていたとか。ラフォーレではこのママを中心にいろいろな人々が集っていたようです。中には近くに別荘を持つ某有名俳優さんも常連客の中に含まれていたそうです。他にもこの近辺を行き来する人なら誰もが知る蕎麦店の元店主(この方も常連だったそうです)が先日訪れて当時の事を話してくれました。また店の隣に住むご婦人(この方も高齢です)は,この店でいろいろな人と知り合ったと言っていました。お客さんの中には,隣のおばさん元気?といって気遣われる方もいます。そのようなお客さんがみえた時はお隣さんに電話して店に呼び出したりすることもあります。すると当時の話に花が咲きます。この店を始めて良かったことの一つは、そのようにしてこの山で暮らす人々の生活の一端を知ることができたことです。と言ってもまだ開店して3ヶ月なので知らないことの方が多いはずです。これからも新しい話を聞ける機会があるのではないかと楽しみにしています。それと同時に当店もラフォーレ同様、様々な人が気軽に集える憩いの場となることを目指して営業していきたいと思います。